早朝、尿意で目覚め トイレへ歩いた時 ひざから下に力が入らず 雲の上を歩いているような ふわふわとした違和感を感じましたが 心筋梗塞の治療で 脳梗塞予防のためにも使われる薬である 抗血小板薬(バイアスピリン/クロピドグレル)や抗凝固薬(ワーファリン)を飲んでいたので まさか脳梗塞にはならないだろうと思い 自己判断で1日様子見をしてしまいました。
あくる朝になって 少し歩きずらくなって来ているように感じたので、救急車を呼んでもらい 脳神経外科に緊急入院しました。
脳梗塞の急性期の治療は 時間との勝負です。
発症から4時間半以内であれば、血栓を溶かす薬(t・PA)を点滴で使うことが出来ます。
発症から8時間以内であれば、脳の血管にカテーテルを通して血栓を直接取り除く等 選択肢が増えます。
脳梗塞かもしれないと感じたときに チェックすべきポイントは4つあり、頭文字をとって「FAST(速い)」といいます。
1つ目は、顔(Face)の症状です。
「イー」と言ったときに 左右の口角が上がって笑顔が作れますか?
脳梗塞が起こっている場合、顔の片側半分に麻痺が起こるので うまく笑顔を作る事が出来ません。
2つ目は腕(Arm)です。
手のひらを上に向け、両腕を前に伸ばし 目を閉じます。
麻痺があるほうは、腕がだんだん下がったり、手のひらが内側に回っていきます。
3つ目は言葉(Speech)です。
脳梗塞が起こると、口の筋肉が麻痺して ろれつがまわらなくなったり、言葉が理解できなくなり話せなくなることがあります。
4つ目は発症した時刻(Time)です。
前述のサインが1つでもみられたら、発症時刻を確認して救急車を呼んでください。
病院では治療法を検討する時 発症からの時間が問題になります。救急隊員や医師に発症時刻を伝えることが 非常に大切になります。
繰り返しになりますが、脳梗塞の治療は一刻を争います。
「脳梗塞かもしれない」「怪しいな」と思ったら 自家用車やタクシーで行くのではなく、
ためらわずに救急車を呼んでください。
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